アラサーOL 水無月の日記

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「 I am KENJI」のメッセージに込められた意味

      2017/06/20

「 I am KENJI」のメッセージに込められた意味

 

「 I am KENJI」

この言葉を覚えているだろうか?

 

2015年1月
フリージャーナリストである後藤健二さん、湯川遥菜さんが
イスラム過激派組織ISIL(イスラム国)に拉致された事が発表された時
世界中で、後藤さんを解放して欲しい、という運動が起こった。

 

その運動というのが
「 I am KENJI」と書いた紙を持った写真をSNSなどにアップするというものである。

 

私はこのニュースを見た時に、自分は後藤さんではないのに「I am KENJI」という表現をする事に違和感を感じていた。
日本人には同じような違和感を持った方もたくさん居たのではないかと思う。

 

最近私はよく「池上彰さんの現代史講義」というものを見ているのだが
それを見ていて、なぜ「I am ○○」という表現をするのかという理由を知る事が出来た。

 

それは、アメリカとソ連の冷戦が続いていた1962年
ケネディ大統領が東西分断されていたベルリンの
西ベルリンで開いた演説に由来する。

 

ケネディ大統領は、西ドイツと東ドイツと自由に行き来する事ができず、不自由を抱えていた西ベルリン市民に
ドイツ語でこう言ったそうだ。

”Ich bin ein Berliner”

「私もまた、一人のベルリン市民である」

 

この言葉には
「自由を求める西ベルリン市民の思いを私は共有しているよ、あなたたちを応援しているよ」
というニュアンスが込められていて、西ベルリンの人々を強く励まし勇気を与えた。
この演説はとても有名で、今でもドイツに暮らす人たちは皆知っているそうだ。

 

そして時は流れて
2001年9月11日
アメリカの同時多発テロ事件が起こる。

多くのアメリカ人が亡くなり、世界中で追悼集会が行われた。
この時に、ベルリンに「私たちは皆アメリカ市民である」という看板が出たそうだ。

これは、ベルリン市民(ドイツ国民)からの、ケネディ大統領の演説へのお返しであり
「テロに屈するな。私たちもまたテロを憎む、アメリカの人々を応援している」
というメッセージが込められている。

 

そしてまたも時は流れ
2015年。

世界中の人々が「I am KENJI」というメッセージを掲げた。

もちろんこの言葉の意味は「私はケンジです」という直訳ではなく
「ケンジを解放してくれ、ケンジを助けてくれ、日本負けるな」
という応援のメッセージという事である。

 

現代というのが過去によって作られてきているという
当たり前の事を
非常に実感した出来事だった。

 

現在のシリアの情勢はというと
2月22日、アメリカとロシアが「シリア停戦」を呼びかける共同声明を発表したという。
シリアの内戦はいろんな人たちが混ざり合って戦っていて、日本人からするとよく分からないのが正直なところだが
ざっくり言うと
政府軍(独裁政治を行うアサド政権/ロシアが支援) VS 国民の民間兵士(打倒アサド政権を目指す/アメリカが支援)
この戦いに
自分たちの国を建国しようとする第三勢力のISIL(イスラム国)が入ってきているって感じらしい。

 

これは更なる問題を生み出していて
現在問題になっている「難民受け入れ問題」でも
シリアから逃げてきた人たちが多く居るという。

 

後藤さんが伝えたかった事は色々とあると思うが
やはり戦争によって多くの一般人、女性や子供たちの命が不当に奪われている現状を知って欲しい
という思いは大きかったと思う。

 

後藤さんが亡くなったとき私は強いショックを受けた。
私は「後藤さんは日本人のジャーナリストだし、イスラム国が日本人に恨みを持っていないだろうし
まさか殺されるはずは無いだろう」という、日本人特有の楽観的平和ボケな頭で居たのだ。

 

だが彼は殺されてしまった。
彼の死が報道された時、私は強烈な無力感を感じて
ニュースで流れた後藤さんがシリアの子供達と映っている写真の
彼の綺麗に澄んだ目が印象に残った。

 

停戦となったシリアが今後どのように変わっていくのか
ちゃんと見たいと思った。

 

■参考資料
■ベルリン市民を勇気づけたケネディの演説『私は一人のベルリン市民だ』
■ISILによる日本人拘束事件
■わかりやすいシリア内戦

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