アラサーOL 水無月の日記

手取り17万。みなづきです。日々思う事など。

*

山田花子「花咲ける孤独」~鋭すぎる観察眼と感受性~

      2017/06/19

山田花子「花咲ける孤独」~鋭すぎる観察眼と感受性~

前回の記事の続きです。
山田花子という漫画家~若くして亡くなった奇才~

漫画家「山田花子」の漫画を私は久しぶりに読むことにした。
選んだ作品は「花咲ける孤独」という短編集。

主に書かれる内容は
「おどおどした高校生くらいの女の子」が
同級生の会話の輪に入れないとか
バイト先で仕事ができないので、どんくさがられる。
というもの。

相変わらず暗いのだが
私も過去とは感じ方が変わったのか、
今回読んだ時はそこまで嫌な感じは無かった。

(昔読んだときは暗すぎて受け付けなかった)

その他にも何編か短編があるのだが、その中で
私が良いなと思ったものがある。

「りすの兄弟」というタイトルで
登場人物は

・わがままな妹
・優しい兄
の2匹。

ストーリーとしては
優しい兄は、妹に晩御飯を作ってくれるのだが
そのご飯がどろどろに柔らかくされている。
「おまえが食べやすいようにしたんだよ」

妹は言う。
「こんなもの気持ち悪くて食べられますか」

兄は困ったように言う
「お兄ちゃんのした事っておせっかいだったの?」

その言葉を聞くと、妹は「グ…」と言葉を返せなくなる。

そして翌朝。
寝ていた妹の身体の毛が全部そられている。
妹が泣くと兄が言う
「お前が寝汗を書いてつらそうだったから剃ってやったよ」
「お兄ちゃんはおまえのためを思ってやったんだよ」
妹は、また何も言い返せなくなる。

そしてその晩、妹はある事を決行するのだった。。。
(続きは単行本でどうぞw)

とまぁこんな内容。

「お前のためを思ってやったのに」
という言葉を傘にして
自分勝手な行動を押しつけてくる兄。

現実にもこういう人って居るよね。

この短編では「善意の皮をかぶった行動は、実はただの自己満足でしかない」
という鋭いテーマを、短いページ数でコミカルにまとめている。

わがままな妹、優しい兄
という紹介の仕方も皮肉たっぷりで
なんだかたまんない表現だなぁと。
ラストシーンは痛快でもある。

万人におすすめは出来ない作品だけど
個人的にはまぁまぁ好き。

才能のある作家さんだと思う。

もう少しで本当に開花するところだったような感じもあり
本当に惜しい方を亡くしてしまったのだなと…。

合掌。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ
にほんブログ村 OL日記ブログ アラサーOLへ

 - おすすめの本, おすすめ作品, 人間関係 , , ,