アラサーOL 水無月の日記

手取り17万。みなづきです。日々思う事など。

*

空中庭園

      2017/11/09

空中庭園

 

「空中庭園」感想行きます!ネタバレ多いにあります…………OK?

 

 

 

まずおおまかなあらすじ。

父、母、長女、長男の四人家族の京橋家には
「家族に秘密を持たない」というルールがある。
それは母が「明るい模範的な家庭」を目指しているからである。
(食事中に長女を仕込んだラブホテルの話をするなど、
一見異常とも思える「開けっ広げ」感だ)
だが、蓋を開けてみると、家族全員が「秘密」を持っている。

父親は複数の浮気相手が居る。
長女は家族に秘密でナンパしてきた男とラブホテルに行く。
長男は父親の浮気相手であり家庭教師の女性とラブホテルに行く。
母親は偶然を装っているが、この「家族」自体が
自分の計画通り作られたものだということを秘密にしている。

「秘密を持たない」という大義名分で「本当の秘密」が隠蔽されていることを
実は家族の全員は本当は知っているが、知らない振りをして「明るい家族」を演じ続ける。
それが、家庭教師であり父親の浮気相手(つまり「外側」の人間)により
それぞれの秘密が明るみに出始める。
それによって崩壊する家庭。

 

母(えりこ)が「理想的な家庭」を偏執的に求めているのは
「自分が母に愛されず、息苦しい家庭で育った」と思っているからだ。
つらい環境で育ったからこそ、自分は絶対にその真逆の理想を実現しようとしたのである。
けれど、自分はかたくなに「母に愛されなかった」と感じているが、本当にそうなのだろうか?

憎くって仕方の無かった母が、自分の誕生日に電話をかけてくる。
母は、自分が子供の頃「私だけ誕生日を祝ってもらえてない」と泣いた自分のことを
思い出して、わざわざ夜中に電話をかけてきたのだった。「誕生日おめでとう」
瞬間、えりこは自分の今までの母への憎しみや愛されていないという思いは
物事の一面しか見ていなかったということに気付く。

「思い込みは、本当のことを見えなくする」

これは映画「空中庭園」のテーマである。
最後父の「愛がないとこんなこと続けられるか」
みたいな台詞があります。つまりこれは、一見すると父親は
外に浮気相手を作ってちゃらんぽらんな駄目男に見えるのですが、見方によっては
仕事もしっかりこなすし、家にも帰ってくるし、セックスレスでも我慢してるし、意外と悪い男じゃないんじゃね?ということです。

えりこは、母の未熟さと自分の未熟さを許せたことで、
自分の理想としてた明るい家庭が崩壊しても、それを認める事が出来た。
プレゼントを持って帰って来てくれた家族三人に、えりこは「おかえり」とドアを開ける。

という話です。
非常に角田光代らしいネチッコイ作品やと思いました^^
でも面白いですよ。どこが面白かったかというと
家庭教師(ミーナ)の存在です。

ミーナは唯一の、家族と密接に関係する他者です。
家庭教師であるミーナを祝ってあげると、誕生日パーティーを開いてくれた京橋家を
ミーナは理解する事ができません。
そこには、自分の浮気相手の男、自分とホテルに行った長男、それを知っている祖母、
母、長女が一緒に居て、うわべだけの会話を繰り広げているのです。
「そうだ、これは学芸会だ」ミーナは思います。
そしてそれをぶちこわしたい衝動にかられます。おまえらみんな偽物なんだよと、いい加減目を覚まして真実を見つめろよ!と思うわけです。

登場人物には基本的に作者の成分が入ってるものですが、ミーナとえりこは特にそれが
強いですね。えりこが内側からの角田さんだとすると、ミーナは外側からの角田さんだろうと思います。角田光代さんとは、恐ろしく現実的な冷めた自分と、ヒステリックな激情家の自分の二つを持っていると思います。

姉の部屋で見てたら姉も「おもろい」とか言ってたのが嬉しかったですね。
姉はあまり映画に興味を示さないので。なぜ姉は面白いと感じたのでしょう。

これはまあ単純に「面白いシーン」の盛り込み方だと思います。

ボーイフレンドと行ったラブホテルのまさに隣りの部屋で、自分の父親が浮気相手とSMしてる、とかいうね。(最高に不快で面白いでしょ?)
他にも細かいネタがいちいち面白かったと思います。

「思い込みは、本当のことを見えなくする」
というテーマはいいと思いました。
人間というのは一面だけではかることができるものではないからです。
結構身につまされましたね。

小説で描いていたのは「どうしようもない絶望と救いのなさ」だと思い、
なにが言いたいねん~と思ってあまり評価出来なかったんですが、映画は…良かったかな。
でも最後の父親の台詞はちょっと…微妙ですけどね。
自分で言っちゃうとただの自己弁護ですからね。あれを他の人に言って欲しかった。

許せなかった母を最後は許す(認めてあげられる)
雨の中で子供みたいに泣くえりこのシーンは良かったな。
憎んでいた誰か(何か)を許せるというのは、やはり成長だと思います。
強がったり、誰かを憎むというのは、そうしないと自分自身が潰れ死んでしまうからです。

憎しみの先にあるのが諦めですかね。

一つの意見として言わせてもらうと、
大人になるのは諦めていくことだと思います。
そしてそれは別に悪い事じゃない。
私自身諦めなんてメチャクチャあるし、実際それで救われてるし。
でも友達が諦めとか持ってるの知るとむちゃくちゃ悲しいんですよね。
無責任な事は言わないけどね。
物事によるか。

昨夜はTVで畠山鈴香被告のことやってて、こう…めちゃ落ち込みました;
そんでお酒作って2、3杯飲んだら頭が痛くなってウコンの力を飲んで寝たのです。
12時くらいまで寝た上に寝起きが悪かったよ今日は。もうしばらく家で酒飲むのやめます。
私は畠山鈴香さん見てるとなんか、いたたまれない気持ちになるんですよね。
むっちゃかわいそうやあの人。もちろん殺された子供たちはもっとかわいそうなんだけど。
世の中にはあんな人が居るんやなって思います。

おもちゃギター相変わらず弾いてます。
「茜空」が弾けるようになってきて嬉しい!
もっと楽しい事を考えやなあかんぜ。
オシャレして外に行こう…と思ったら雨なのかよ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

空中庭園 (文春文庫) [ 角田光代 ]
価格:550円(税込、送料無料) (2017/11/9時点)

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ
にほんブログ村 OL日記ブログ アラサーOLへ

 - おすすめの本, おすすめ作品, おすすめ映画, 過去の日記