アラサーOL 水無月の日記

手取り17万。みなづきです。日々思う事など。

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めむい

      2017/07/03

めむい

 

いくえみ綾に打ちのめされて
つげ義春に打ちのめされて
田辺聖子に打ちのめされて

これはやる気も沸くってもんですよ。

村上龍の映画小説集に入っている一作でいいシーンがあります。

「描きかけの絵と、書きかけの小説があって、両方とも破りたくなった。
だが、私は、破らなかった。」

これは、フェリーニの「甘い生活」を観た若き日の龍が、
その圧倒的才能に打ちのめされる、というシーンなのです。

 

継続は力ナリ、って、ほんまに最近そう思うんですよね。
私も、いつもいつも打ちのめされているんですが、破らないぞ。

 

つげ義春の「やもり」という話が好きです。

戦後のまずしい生活をしているつげ一家、
実の父親が死んでしまい、
母は新しい父さんだと男を家に連れてくるのだが、
義春はその男と合わず、
窮屈な思いをしている。

ある夜外に追い出された義春は、近所のやさしいおじさんおばさんを思い出し
家の近くまで走る。

だが、明かりの漏れる幸せそうなその家がひどく遠く感じ、
うずくまっていると、電気にはりつくやもりを見つける。

それが恐くて、義春はその家から走り去る。

 

という話です。以下感想。(読んだ人しか分からんけど)

 

やっぱりつげさんはいいなあ。

「中耳炎のおじさん」とか
「恐いよ 猫殺したんだよ」とかの台詞に
やっぱりつげさんは凄いなあとうなりましたよ。

この台詞って、ああ子供が言ったんだな、って思うじゃないですか。

子供って、妙なところが凄い気にかかってたりして、それがこの中耳炎、とか、猫殺し
なんじゃないかと思う。

耳の後ろに開いてる穴、というのも、正直よく分からんのですが
(こんな大きい穴普通は開かないと思うので実際は小さなものだったのでしょう)

大きい吸い込まれそうな穴のイメージは、
義春がおじさんに抱いていた恐怖心そのものなんだろうというのが
凄いリアリティで迫ってくるんですよね。

あと、この作品には、つげ作品には必ずと言っていいほどある
モノローグが殆どないんすよ。

でも凄いんですよ。感情が伝わってくるのよ。すごいんですよ。

 

…すごいんですよ…。

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